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十二年目の井戸開き
About this book
砂漠の隊商都市ラムハ。十九歳のサヒーラは、井戸掘りだった父を落盤で失い、咳の止まらない妹の薬代と水代の借金だけを残された。手元にあるのは、砂の下を流れる水の音を聴き分ける耳ひとつ。妹を生かすため、彼女は隊商の名門ザイダーン家に五年の年季証文を差し出す。水場で働くうち、地図を描くことを好む跡取り息子イドリースが、彼女の耳の価値に気づく。だが井戸をいくつ持つかで家格が決まるこの土地では、台帳に名の載らぬ者は水を掘ることも、名門に嫁ぐことも許されない。家名を守る女家長ハニーファの算盤と、台帳外の水を封じる監水官の条文。その前で、二人が交わした約束はどこまで持ちこたえるのか。
Book details
- Genres:
- 古典的ロマンス, 歴史ロマン, 家族小説
- Language:
- ja
- Published:
- 2026-09-14
- Content rating:
- PG-13